ダイエットを始めると決意した後、多くの女性が一番はじめにやることは「やせるための情報を集める」ことです。どんなダイエット方法があるのかをまず調べます。インターネットでやせるサプリメントを探したり、ヨガ教室など運動するための施設を探したりするでしょう。

しかし、そうした女性に目標をたずねると「とにかくやせたい」「ウエストを細くしたい」など不明瞭な回答が返ってきます。そういう女性たちに共通していえることは、ダイエットの途中で迷走状態に陥りやすいことです。

なぜかというと、ただ「やせたい」「ウエストを細くしたい」だけでは、目標としては具体性が全くないからです。曖昧な目標では、ダイエットを長期的に続けて、やせたスリムな身体を維持することができません。また、ダイエットの継続が難しくなると、リバウンドして太ってしまします。

ダイエットでは今までの太る習慣をやめて、新しく取り入れたやせる習慣を継続的に続けていかなくてはなりません。また、年齢とともに、体型を維持する方法も変えていく必要があります。

ダイエットを継続して美しい見た目でいるためには、定期的に「目標と現状」をチェックして、ダイエット方法を見直すことが必要です。

このとき、「正しく目標を設定する方法」を知っておくことで、ダイエットがより行いやすくなります。そこで、ダイエットを行うときの効果的な目標設定の考え方と具体例をいくつか上げていきます。

ダイエットで成功する目標設定をするには、指導者が必要

「ダイエットを成功させる」と考えたならば、理想の体型を維持するための指導者が必要と考えたほうがいいでしょう。世の中には数多くのダイエット方法、ダイエット器具などがあります。多くの女性は、それらを手に入れては続けることができずに、何度もリバウンドを経験しています。

その理由は、前述の通り「目標が正確に定まっていない」「目的に合わせたダイエット方法を選べていない」などが挙げられます。結果が出せなければ、やせることを諦めてしまう人もいます。

しかしあなたにダイエットの適切な指導者がいたのなら、上記のような問題を解決でき、きっとあなたは目標を達成できるでしょう。それでは、ダイエットの指導者とは何をしてくれるのでしょうか。

ダイエットの指導者とは

例えば、あなたに金銭的に余裕があるならば、やせるための一番の近道は「プロフェッショナルなダイエットのパーソナルトレーナー(指導者)から、トレーニング指導を受けること」になります。ダイエットのパーソナルトレーニングとは、マンツーマンでダイエットの目標設定、食事方法、運動など指導をしてもらうことです。

私の友人に、ダイエットのパーソナルトレーナーの女性がいます。彼女の仕事内容は、顧客をカウンセリングして、ダイエットの目標設定、適切なダイエットプランの作成を実施します。また毎日の食事指導のみならず、週2〜3回のエクササイズ指導を行うそうです

実際に、どういうものなのかを知りたくて、モニターとしてパーソナルトレーニングを受けたことがあります。

1回のエクササイズ指導は、2時間ほどあります。まず始めに、私の運動経験やどこを細くしたいかなどを聞いてもらいます。それを参考に、私がやせたい部分に効果のあるエクササイズを重点的に行いながらも、全身を鍛えるエクササイズを指導してもらいます。

毎回、パーソナルトレーニングを受けた日の夜は、心地よい疲れから、びっくりするほど熟睡していました。

また食事に関しては、毎食「何を食べたのか」の写真を撮って、トレーナーにメールで報告します。すると、糖質制限の考えに基づいた、細かい食事指導内容が返ってきます。それを参考に、次の食事内容に活かすということを行っていきます。

「ここまでやってもらって、やせないわけがない」を思うほど、細かい食事と運動の指導を受けることができます。私の場合は、数日の体験モニターでしたが、「2ヶ月も指導を受ければ、確実にやせることができる」と感じました。

このように、すべての体調管理をパーソナルトレーナーに任せた場合、毎月20万円ほどのお金がかかります。しかし、多くの人はそのような金銭的な余裕がないものです。

自らがダイエットの指導者になるという選択

そうなると、自分ひとりでダイエットをする人は「自らを管理する指導者としての側面」をもつ必要が出てきます。例えば、ダイエットをする人を「スポーツ選手」として考えてみると理解しやすいです。

スポーツを始めるとき、独学でスタートする人は少ないでしょう。誰でも始めは「指導者」を持ちます。例えば、結果を出せる優秀なオリンピック選手は、子供の頃から優秀なコーチや指導者を何人ももっています。

技術の指導と共に、練習内容やスケジュールの管理を含めてコーチが行ってくるからこそ成長するのです。

このことからも、特にダイエットの初期段階では、指導者の存在が欠かせないことがわかります。

しかし、多くの人が指導者をもつことなくダイエットを行います。これには、金銭的な面も大きく影響しています。

そこで、やせることを考えたとき、技術指導までは難しいにしても、ダイエットをするために行うべきことやスケジュール管理などは自ら行う必要があります。

つまり、ダイエットを実践する「選手の側面」と同時に、正しく目標を設定して、それに合わせたダイエット方法を指導する「優秀なコーチの側面」の2つの策面が、あなたに必要となります。

あなたがひとりでダイエットを実践するのなら、ダイエットを成功に導く優秀な指導者として、まず始めに「明確な目標設定をする」必要があります。それでは、どうやってダイエットに効果的な目標を定めればいいのでしょうか。

ダイエットの目標は高く、具体的、段階的にすると効果的

目標設定に関する方法はたくさんあります。もしもあなたがキャリアウーマンなら、ビジネス書などで、目標設定の方法について読んだことがあるかもしれません。大学受験を経験した方なら、勉強に関しての目標設定方法を学校で学んだかもしれません。

私も実際に、さまざまな目標設定方法を学び実践してきました。もちろん、うまく目標を設定できず、全く達成できなかったことはたくさんあります。

私が失敗を繰り返す中で発見したことは、目標は「高く」「具体的」「段階的」であるほど成功しやすいということです。それは、3つの一般的な目標設定方法を組み合わせることで、実現するということがわかりました。それでは、私が実際に立てたダイエットの目標と、その3つの方法を紹介します。

目標設定方法1:高い目標設定は成功の要になる

ビジネスセミナーなどで、よく聞く目標設定方法として「長期目標と短期目標を立てる」というものがあります。最終的なゴールである大きな目標(長期目標)を設定するだけでなく、近々の目標(短期目標)も設定するというものです。

それにより、不可能だと思える大きな目標でも、具体的な行動が明確になり達成しやすなります。ここに、いくつか例を挙げます。

例えば、あなたの勤めている会社が、現在1年で5千万円の利益を生み出していると仮定します。会社の事業を拡大するため、5年後利益を倍にあげたいので、具体的な数字の目標設定をしたとします。

・長期目標は、5年後に「年1億円の利益を出す会社にする」

・短期目標は、1年後に「毎年コンスタントに、1千万円の利益を増額する」

こうした場合、「1億円の利益を出す具体的事業を考えるのは無理だ」と考える社員も大勢いると思います。しかし、短期目標である「1千万円の利益を増額する仕組みなら、できるかもしれない」と前向きになれます。

また別の例として、受験生をイメージしてみると分かりやすいです。

大学受験をする人の場合は、下記のような目標を立てるでしょう。

・長期目標は、1年後に「希望の大学に現役で合格する」

・短期目標は、今月中に「苦手科目である数学のテストで、80点以上を取る」

さらに賢い受験生ならば、現時点で何をするかを具体的に設定します。例えば、以下のようになります。

・今週は「毎日学校から帰ったら、数学の教科書にあるテスト範囲の問題を解く」「解らない問題は、休み時間に先生から教えてもらう」

このように長期目標に比べて、短期目標は「達成しやすい目標」になるため、非常に行動に移しやすくなります。そのため、大きな目標を達成できるようになるのです。

体験談:「長期と短期の目標設定」を活かしたダイエットの目標設定

このことから、私もこの「長期と短期の目標設定」を利用して、ダイエットを継続するための目標を立てました。さらに私の場合は、先ほどの受験生と同じく、より具体的になるように以下のような3段階を設定しました。

私のダイエットの目標設定

・長期目標は、1年後に「体重46kgまで落として維持する」

・短期目標は、今年は「やせるためにジャンクフードを食べない」

・毎月の目標として「現在の70kgから毎月2kgずつ体重を落とす」

なかには、「短期目標だけでいいのではないか」と考える人もいます。しかし、大きい目標(長期目標)をもつことによって、それがダイエットを成功させる原動力になります。

大きな目標(長期目標)の心理的効果

長期間に渡るような大きな目標を達成するためには、大きな力が必要になります。人は、小さな目標ならば、「大きい力を出さなくても達成できる」と思ってしまい、本来の力を発揮しなくなります。そうすると、自然と手を抜いて、小さい目標ですら達成できなくなります。

では、なぜ大きな目標(長期目標)を決めると力が出るのでしょうか。私のダイエット経験を例に説明します。

私の場合、「やせるために、ジャンクフードをやめる」というのが、最初に立てた目標でした。その目標を達成するのは、とても簡単なことのようで、非常に難しいものでした。

そもそも、ジャンクフードの定義が曖昧です。「ファーストフード店のフライドポテト」「ポテトチップス」「ミルクチョコレート」は、ジャンクフードとして分かりやすい商品です。

しかし、「レストランのサイドメニューでついてくるフライドポテト」「ダイエット効果のある高カカオチョコレート」は、ジャンクフードかといわれると疑問が湧いてきます。

意志の弱い私が、この曖昧な定義の目標で一年間を過ごしても、ジャンクフードをやめてやせることは不可能だと思いました。

そこで私は、体重70kgのときに到底無理だと思える「1年後に体重を46kgまで減量して維持する」という大きな目標(長期目標)をプラスしました。

なぜ、46kgなのかというと、かつて20代の「若々しくて、男性からもチヤホヤされていたときの理想的な体重」を目指したからです。

そうすることで、「何がなんでも、ジャンクフードといえるような太る食品をやめなければ、46kgまで減量できない」という考えが出てきます。そのため、「レストランのフライドポテトは食べない」「高カカオチョコレートも食べ過ぎない」という目標に合った選択ができるようになりました。

さらに、「46kgだった頃と同じような生活習慣や、運動を実践する必要がある」という、目標達成のための新たな行動が見えてきました。

目標体重を達成するためにどうすべきかを計算すると、「毎月2kg減量する」という具体的な数値も算出できます。すると、「もっと頑張ろう」「効果的な食事方法はないか」など、小さな目標しかなかったときよりも、より積極的な行動ができるようになりました。

このように、無理に感じるような大きな目標があることで、小さな目標を難なく達成できる力が自然と湧いてきます。

そして、長期と短期の目標設定には「SMART(スマート)の法則」という目標設定法を活用しました。これを利用することで、さらに目標が明確になり、行動に移しやすくなります。

目標設定方法2:「SMART(スマート)の法則」を活用したダイエットの目標設定

始めに「SMART(スマート)の法則」について説明します。法則の名前でもあるSMART(スマート)は、目標達成に必要とされる考え方の英単語から頭文字をとったものです。

Specific:具体的、明確な

Measurable:計測可能な、数値化できる

Agreed upon:同意できる

Realistic:現実的である

Timely:期限のある

この5つの英単語の意味から分かるように、目標を設定するときに「具体的で数値化できる」「現実的で達成可能と同意できる」「期限が明白である」ことが必要とされます。そうすることで、達成しやすい目標設定ができるというものです。

例えばダイエットにおいても、「やせます」「ウエストを細くします」だけでは、具体的でなく、実際に何を実施したらいいのか不明です。しかし、「12月までに10kgやせるために、お菓子を食べないようにします」という目標だったらどうでしょう。

「12月まで=期限が明確」であり、「10kgやせる=具体的に数値化」できています。さらに、「お菓子を食べない=現実的で達成可能」な目標だといえるので、行動に移しやすいダイエットの目標になります。

体験談:「SMARTの法則」を活かしたダイエットの目標設定

実は、さきほど私が述べた「長期と短期のダイエット目標」には、この法則が活かされています。

長期目標は「1年後に体重を46kgまで落として維持する」という大きな目標ではありますが、目標体重が数値化されており、期限も含まれています。一見、達成不可能なように思えますが、確実に毎月2kg減量するならば、年間で24kgもやせることができます。そう考えれば、決して不可能な目標体重ではありません。

また、短期目標では「今年はやせるために、ジャンクフードを食べるのをやめる」とあり、かなり現実的な「食生活の改善」の内容になっています。ダイエットの目標として、非常に納得できると思います。

さらに、最後につけた目標も「毎月2kgずつ体重を落とす」という、とても具体的な数値になっています。

SMART(スマート)の法則を活用して、ダイエットの目標を立てたことにより、私の私生活はガラリと変わりました。

毎月2kgの減量のためには、毎日体重計で計測して記録をつける必要があります。そして、体重が急激に増えないよう食事制限をしなければなりません。食生活では、基本的に自炊をして、高カロリーになりやすい外食の回数は減りました。また、ランチに至ってはお弁当が当たり前です。

以前は「インスタントラーメン」「ピザ」「コンビニ弁当」という食事内容が主でしたが、現在では例えば以下のような食事を自分で作っています。

朝食:豆腐と枝豆とアゲのサラダ、きんぴらごぼう、高野豆腐のおひたし、ハーブティー

昼食(お弁当):きんぴらごぼう、枝豆とアゲのサラダ、味噌汁

具体的かつ明確な数値化できる目標は、ダイエットの目標を達成させるために必須であるといっても過言ではありません。しかし、「もし目標を達成できなかったら……」という不安もありました。そこで私は、「幅のある目標設定方法」を取り入れることにしました。

目標設定方法3:「幅のある目標設定」は自尊心を保つ

最後に紹介したい目標設定方法は、「幅のある目標設定」をして、自尊心を保つことが目的になります。多くの人は、目標が達成できなかったときに「また失敗してしまった」「私はいつもダイエットが続かない」などといって自分を責めます。

私は「ダイエットをする人にとって、一番危険な行為は自尊心を失うこと」だと考えています。ではなぜ、自尊心を失うことは危険なのでしょうか。

自尊心を守ることでダイエットのモチベーションを保つ

先ほど述べたように、ダイエットの目標を達成できないことで「失敗した」と落ち込む人が大勢います。中には、「ダイエットをしても、どうせ失敗するから」「私にはやせることなどできない」などと考え、自虐的に自分を責める人もいるでしょう。

しかし、自分を責めたところでやせることはできません。そこからまた立ち上がり、再度ダイエットに挑んでこそ「やせるという成功体験」ができるのです。

そうと分かっていても、ダイエットに失敗して自分を責める行為はストレスとなり、過食に走ってしまう人もいます。

もしもあなたが過食しなかったとしても、ダイエットをすることで「いまは飢餓状態に陥っている」と身体は判断します。

つまり、ダイエット前よりも余計に脂肪を溜め込みやすい身体になっているのです。そのため、普通の食事であったとしても、ダイエット前よりも体脂肪が増えて体重が重くなるという現象が起きます。

ダイエットをやめるということは、「リバウンドの危険性を高める」ということです。そのためいかなることがあっても、「ダイエットを始めたら続ける」ということが重要になります。ダイエットを継続させるためにも、自尊心を守り、やる気を失わないような目標設定が必要になるのです。そこで、自尊心を失わずに済む目標設定方法を紹介します。

体験談:リバウンドを防ぐ3段階の目標設定

「幅のある目標設定」は、「A. 達成できたら凄い! と思える目標」「B. 少し頑張ったら、達成できる目標」「C. 頑張らなくても、達成できる目標」の3段階に目標を設定するというものです。

それでは、ダイエットのモチベーションを保つために、私が実際に行った「幅のある目標設定」を見てみましょう。

私はダンスの講師をして活躍することを目指してやせる決意をしたため、このときはダンスについて入れるようにしました。

A. 1年後に体重46kg。美姿勢、美筋肉、美ラインを維持して、ダンスの試合に出る。

B. 1年後に体重55kg。美姿勢、美筋肉、美ラインを維持して、サルサダンス、クラシックバレエなどのクラスを月2〜4回受講する。

C. 1年後に現在の70kg以上に体重を増やさない。美姿勢、美筋肉、美ラインを維持して、サルサダンス、クラシックバレエなどのクラスを月1回受講する。

この目標を設定したとき、私の体重は70kgで、ダンスをしなくなってから10年以上の月日が経っていました。そんな自分が、「20kg以上減量して人前で踊るなど、正直言って無謀な目標だ」と感じていました。

しかし、一見無理そうな高い目標でしたが、4ヶ月後には10kgの減量に成功し、順調に体重を減らし続けることに成功しました。ダンスも毎週4〜8クラスを受講しています。

ただ、仮に私がリバウンドをして70kgに戻ったとします。それでも、最後に決めた「頑張らなくても達成できる目標」は達成したことになるのです。「リバウンドはしたけど、70kgを維持したので失敗ではなかった」ということになります。

目標に幅をもたせたことで、「最低限の目標は達成できた」「また、頑張ればいい」とダイエットに対するモチベーションを維持できます。自分を責めて、無駄なストレスを受けることもありません。その結果、「ストレスによる過食」を避けることができます。

3つの目標設定方法を組み合わせると、相乗効果は倍増する

今回紹介した「長期と短期の目標設定」「SMART(スマート)の法則」「幅のある目標設定」という3つの目標設定方法は非常に有名です。多くの人が、学業や仕事など様々な分野に活用しています。

いずれかひとつを使って、ダイエットの目標設定をするだけでも効果はあります。

しかし、3つの方法すべてを意識して、数日間もの時間をかけて目標を立てるとより効果が高まります。

一方で明確なゴールがなければ、何事も途中で迷走し始めます。マラソン選手もゴールとルートが分からなければ、走り続けることができません。同じようにダイエットにも「明確なゴール」が必要です。そして、ゴールへ向かうためのルートも、理解している必要があります。

「意識の上がる高い目標」「具体的で数値化できる目標」「やる気が持続する段階的な目標」が設定できれば、迷うことなくゴールに向かって邁進できるようになります。

私はダイエットの目標を設定するのに、1ヶ月ほど時間をかけました。何度も目標を見直し、最終的に納得のいくものになりました。ダイエットの目標を検討していく中で、「これならば私にもできるかもしれない。やってみよう!」と思えるダイエット法もいくつか見つけることができました。

目標設定に時間をかけ、納得のいく目標を立てることで、ダイエットのプロセスも明確になり成功することができるのです。