世の中には、「いつもダイエットは三日坊主で終わる」「やる気はあるが継続できない」という人が多く存在します。私もその中の1人でした。

そして何度も体重のリバウンドを繰り返し、30代後半には155cmと日本人の平均身長より低いにもかかわらず、70kg(肥満体重)まで太っていました。

しかし半年間で12kg減量に成功し、その後もやせ続けて合計18kg減り、現在では52kgになることができました。そして今でも順調にダイエットを続けることができています。

私がダイエットに成功した理由は、目標を達成するためのステップを実践していたからです。

「太っていることが恥ずかしい」「やせるために頑張ろう!」と強く思っている真面目な人ほど、実はダイエットの準備段階で間違ったやり方を実行しています。そして全くそのことに気がつかずに失敗してしまいます。

今回はダイエットの成功率を上げ、目標達成するための秘訣を2010年の研究結果を元に紹介します。

ダイエットの成功率は、スタート時点で決まっている

多くの人が新年になると目標を立てます。そして半年も立たない間に、約8割の人が目標を達成できずに諦めてしまいます。

しかし、約2割の人は目標を達成することができているということになります。この違いは何でしょうか?

「目標達成できる人とできない人」に関する研究

リチャード・ワイズマン博士が2010年に行った、「目標達成できる人とできない人」に関する研究によると、「目標達成できるかできないかは、準備段階で決まっている」ことがわかっています。

その研究内容では、世界中から幅広く約5000人を対象に、「目標を決めるときにどんな方法を行っているか?」についてアンケートをとります。

その後1年間の追跡調査を行い、目標を達成した人と達成率が10%以下の人には、それぞれ同じ傾向があることがわかりました。

下記の表は「目標を達成した人」と「目標の達成率が10%以下になった人」の傾向の違いをまとめたものです。

目標を達成した人 目標の達成率が10%以下になった人
ステップ・バイ・ステップで準備をする 目標達成した人を参考に準備をする
誰か他の人に計画を話す 「気合いでやせる!」など意志の力に頼る
計画通りに進めば「いいことがある」と考える 計画通りに進まなかったら「恐ろしいことになる」と考える
目標に近づくたびにごほうびを設定する ネガティブな感情や思考を抑えつける傾向がある
進展状況を記録する 「目標達成したら人生が変わる」と妄想する

私はこの研究結果を聞いたとき、多くの幅広い層の人々に実施していたり、研究対象人数も多く期間も1年間と長かったりするため、信憑性が高いと感じました。

また私がリバウンドを繰り返していたときは、まさに「目標の達成率が10%以下」の人と同じ行動を取っていました。

そして驚いたことに、そんなダメな私がダイエットに成功したときに実践していたことは、この2割の成功した人たちが実践していた目標達成の準備を行っていたことと同じだったのです。

食事に気を使ったり運動したりすることは、ダイエットには不可欠な要素です。しかし続けられなければ成果は出ません。

ダイエットを楽に継続するためには、このような目標達成するための心理を学び、実践する必要があります。

では実際に、私が行っていた成功例や失敗例を元に説明します。

ダイエットの目標を達成できない人の特徴

ダイエットで失敗する人の大きな特徴として、「セルフコントロール能力が低くなる行動を取っている」ということがいえます。

失敗する人は、目標設定の心理学や人間の行動学に対して無知だったり、具体性のない希望的観測や過度なネガティブ思考から行動をしたりしがちです。

また意外ですが「すでに成功している他人のダイエット法を完全に真似すること」も失敗を招きます。私も以前は、同じような行動をして失敗してきました。

ダイエットは他人を参考にしすぎてはいけない

例えば、あるひとつの食品(栄養素)を積極的に食べ続ける、もしくは食べないようにするダイエット法があります。

このようなダイエット法を、「他人が成功したダイエット法だから」と知識がないまま行うことはとても危険です。

他人を参考にしてダイエット計画を立てても、あなたに100%合っているダイエット法とは限らないからです。場合によっては、体調を崩してダイエットどころではなくなってしまいます。

例えば、糖質制限ダイエットは糖尿病患者のために考案されたダイエット法で、糖質(ご飯などの炭水化物)を食べないようにするダイエットの方法です。

本来、どれくらい糖質を制限するかは個人の体質や健康状態を見て、医師やダイエット専門のトレーナーから指導を受けることが好ましいです。

糖質には身体や脳を健康に保つため、必要な栄養素がたくさん含まれています。その大事な栄養素を急激にカットしたらどうなるでしょうか?

多くのダイエッター(ダイエットをする人)は、安易に「炭水化物を取らないようにすればいい」と考えて誤った方法を実践しがちです。そして体調を壊してダイエットに挫折してしまいます。

私の友人で炭水化物を全く食べないようにしていた女性は、肌がガサガサになり最後には体調を壊していました。

確かに糖質制限ダイエットは、血糖値を安定させ食欲を抑えることができるため、非常に効果的なダイエット方法です。実際に多くの人が結果を出しており、「血糖値がダイエットに関係しているか」などの研究も進んでいます。

私もこの考えを取り入れて食べものの素材や調理法を選び、低糖質な食事を心がけるようにしています。

しかし、100%糖質の摂取をやめる「スーパー糖質制限ダイエット」は実践していません。

実際に私は、糖質制限の本を何冊か読んでいます。しかし、糖尿病に詳しい医師や研究者ほど糖質制限について詳しく学んでいません。そのため確実にいいとは判断できません。

また日本人には農耕の歴史もあり、五穀玄米を中心としたマクロビオティクなどの健康法もあるため、「100%糖質を摂らない生活が日本人に合っているのか?」と疑問を感じる部分があります。

ただし、ダイエットトレーナーの友人から糖質制限について直接指導を受けたり、本を読んで学び知識をつけたりするような努力は常にしています。

また糖質制限以外のダイエット法についても、気になればとことん調べるようにしています。

その知識の中から「これは信憑性が高い」と思うものを選び、その中から「自分の食事の趣向や生活スタイルに合っている」というものだけを実践しています。

無知のままに誰かを100%モデリングしたダイエット法を鵜呑みにしても、個人によっては体調や環境が違うため失敗する確率が上がるからです。

ロールモデルはいてもいいが、情報を鵜呑みにしすぎない

もちろん私には、目標にするロールモデル(目標としている美容家、モデル、ダイエットに詳しい料理家など)はいます。彼女たちのブログや本などから情報を得て参考にすることはあります。

またダイエットを継続するためにメンタル面のケアをしていくため、心理学や行動学に関する情報もよく目にするようにしています。

しかし、100%鵜呑みにしてすべてを真似るようなことはしません。どんな情報も5年経てば、古くなり変わってしまうからです。

例えば、「コレステロール値が高くなるため、卵をたくさん食べることは控えたほうがいい」という情報が過去にありました。

しかしその情報も5〜10年と研究が進むに連れて、「実は、卵をたくさん食べることによって、コレステロール値には大して影響がない」ということがわかったのです。

このことからも、少ない情報や個人の成功談だけを頼りに、ダイエット計画を立てることはあまり意味がありません。参考程度に考えておくことがベストです。

他人のダイエット法はあくまで参考のひとつと考え、信憑性が高い「栄養やダイエットに関する情報」を得る努力をし、自分に合ったダイエット法を見つけ出して実践することが有効です。

また失敗するダイエッターは、感情面のコントロールが下手な傾向にあります。

具体性のない希望的観測やネガティブ思考は、ダイエットの失敗を招く

ダイエットの初期段階では食生活や生活習慣を大きく変えるため、本人が思っている以上にストレスがかかります。

自分の感情や不安をコントロールする能力が低いと、そのストレスからダイエットを続けることが困難になります。

意志の力ほどいい加減なものはない

例えば、意志の力に頼った考え方をする人は失敗しやすいです。ここでいう意志の力とは、「気合いでやせる!」「私はやればできる!」など根拠のない考え方のことを指します。

「根拠のない考え(自信)」は、新しいことにチャレンジする勇気になるという意味では有効です。

しかし一歩間違えると、継続できなかったときに「気合いが足りないからやせないんだ」「私はダイエットもできないダメな人間だ」という、現実逃避的なネガティブ思考につながりやすいという弱点があります。

実際にこのようなネガティブ思考に陥ってしまう人は、ダイエットに関する知識が足りないか、具体的な計画がないことが多いです。

先ほども述べたように「私はやればできる!」のようなポジティブな考え方は、脳にいい影響を与えて計画を行動に移しやすい精神状態にしてくれます。

しかし、「朝から筋肉トレーニングを行う」「通勤時間は歩くようにする」など具体的なダイエット計画を実行して、それを続けるから「私はできる!」という本来の自信になるのです。

また意志の力だけに頼って、その結果何も実行できなければ、自分を激しく責める要因(ネガティブ思考)のひとつになります。ネガティブな思考を続けるとやる気が落ちて、ダイエット自体を諦めることになりかねません。

ポジティブな思考をダイエットに取り入れるならば、コツを覚える必要があります。

具体的なポジティブ思考は、ダイエットに成功しやすい

ポジティブな思考をダイエットに取り入れるのならば、「自分がやったこと(結果)を前向きに考える」という方法が効果的です。

「朝から頑張って30分ウォーキングしたぞ! 続ければもっとやせられる!」など、自分が行った具体的な行動に前向きな考え方を付け加えます

すると、人間の脳は喜んで次の日も行動したくなるのです。

実行したこと(30分のウォーキング)に対する明確な報酬(継続したらやせられる)は、脳には分かりやすくやる気に直結します。

私も運動後に辛い筋肉痛や疲労を感じたときは、「やった! これで筋肉がついてやせられる」「日に日に体力がついていってる!」と喜ぶようにしていました。

こうすることで、脳は単純にやる気を継続してくれます。

また逆に、朝から予定していたダイエット計画が何もできなかったとします。

そんなときは否定的な考えをせずに「一時的に昔の悪い習慣に戻ってしまっただけだ! またすぐにリカバリーできる」とポジティブに捉えるようにします。

もしも何日も予定通りに朝のダイエットができなければ、「この方法は今の自分には合っていない。別の方法に変更してみよう!」と計画を立て直すようにします。

このように「いい結果も悪い結果も肯定的に捉えるポジティブ思考」は行動力を上げて、根拠のない自信ではなく本物の自信をつけることにつながります。

そして結果的に、ダイエットが継続しやすい精神状態を保つことができます。

また真面目すぎる人ほど小さな失敗を許せずに、ダイエットを諦める傾向があります。

真面目すぎる性格は「どうにでもなれ効果」を引き起こす

真面目すぎる人ほど「どうにでもなれ効果」が働きやすく、ダイエットに失敗する傾向があります。

真面目な人はネガディブな考え方をしている自分を責めたり、回避したりするようになり、何をするべきか正しい判断ができなくなるのです。

そして最終的に「もうどうにでもなれ!」とダイエットを諦めてしまいます。

例えば、次のような考え方をしたことはないでしょうか?

  • 「お菓子を食べない」と決めたのに食べてしまった。私はダメな人間だ。
  • 今朝は寝坊して、1週間続けていた朝の筋肉トレーニングができなかった。私は意志が弱いから運動も続けられない。

そしてネガティブな感情にいたたまれなくなり、「私にはダイエットは無理だ! もうどうでもなれ」となりがちです。

そして、お菓子を貪るように食べたり、運動せずに寝坊する生活に戻ったりするのです。

このように真面目な人はネガティブになった自分を責めて、小さな失敗から受けるストレスを、ダイエットから逃げることで回避しようとします。

ネガティブ思考な人がダイエットを諦める理由

そしてさらに悪いケースとしてあげられるのは、このような状態を繰り返してリバウンドをしてしまい、頭の中に「次のダイエットが計画通りにいかなかったら、またリバウンドしてしまう」というネガティブな思考回路ができてしまうことです。

未来に対する不安的観測を持つようになると、それがストレスになりセルフコントロール能力(自制心を保つ能力)が大きく下がります。

そして、よりダイエットが成功しにくくなるのです。

最終的には、「今の仕事環境だとダイエットを続けることは無理だ」「家族がいるから食事制限はできない」などの言い訳が増えて、やせることすら諦めてしまいます。

では逆に、「未来に対してポジティブな考えを持てば、ダイエットが成功するのか?」というと、決してそういうわけではありません。

ポジティブ思考にも「成功するポジティブ思考のコツ」があります。

妄想とポジティブ思考は違う!

よく自己啓発の本やセミナーでは「寝る前に、成功している自分の姿をイメージするとそれが現実になる」という話があります。

しかし、この考え方には落とし穴があります。

実は、過去に経験がないようなポジティブイメージ(空想や妄想)は、「脳を勘違いさせてしまい成功しにくくなる」という研究データがあります。

テスト前の学生を2つに分けて、毎晩ビジュアライゼーションをさせます。

aグループは「テストの結果で今までにないような最高点を取っている自分」を、そしてbグループには「テストの準備段階がうまくいっている自分」をイメージさせます。

すると、準備段階をイメージさせたbグループの方が、最高な最終結果をイメージさせたaグループよりも成績がよかったのです。

要するに脳は、過去に体験したことのある具体的なイメージは実行できるのに対して、経験のないことや具体性がないことは行動に移すことができないということです。

例えばあなたには「夏までに5kgやせる」という目標があるとします。そこで、ビジュアライゼーション(成功している自分を詳細にイメージする)というテクニックを行うとします。

ビジュアライゼーションで失敗する人は、下記のようなイメージをします。

  • 5kgやせてモテている自分
  • 夏に水着をかっこよく着こなして楽しんでいる自分
  • 友達から「やせたね!」と褒められている自分

このような「やせて人生が変わった」イメージを一生懸命に行っても、経験したことがなければ何をやっていいのか脳には判断がつきません。また具体的に何をすればいいか脳にはわかりません。

逆に、ビジュアライゼーションで成功する人は、次のようなイメージをします。

  • 毎日帰宅してから、腹筋をしている自分
  • 日曜日に友達とご飯にいかず、黙々とジムで汗を流している自分
  • 朝からヘルシーなお弁当を作っている自分

このイメージであれば具体性もあるため、脳は行動に移しやすくなります。

目標を達成した「くびれたウエストラインの自分」をイメージするよりも、「毎日、腹筋運動をしている自分」というポジティブなイメージをした方が行動力は格段にアップします。

このように「ダイエットに成功したら人生が変わる!」という根拠のない妄想や空想はやめて、効果のあるポジティブ思考(過去の経験がある具体的な行動のイメージ)を持つことが大事です。

それでは次に、目標を達成した人たちの特徴を説明します。

ダイエットの目標を達成する人の特徴

目標を達成できる人は、これまでの述べたような「目標を達成しない人の特徴」とは真逆の考え方をします。

私もリバウンドを繰り返していたときは、他の誰かがやっているダイエットの真似をしては失敗を繰り返し、ネガティブな思考回路になっていました。

そのためセルフコントロールが効かなくなり、どんどん太っていく日々を送っていました。

しかしそこから抜け出せた理由は、「どうしたらダイエットの目標を達成できるか?」を学び実践したからです。

目標を達成している人たちは、「状況の変化に対応できる柔軟さとポジティブ思考」を持っています。そして、「モチベーションを保つ工夫」を実践していることがわかります。

それではまず、状況の変化に対応する柔軟さとポジティブ思考について説明します。

ステップ・バイ・ステップの計画でダイエットは成功する

ステップ・バイ・ステップの計画とは、着実に一歩一歩進めることができる計画の実践を意味します。

例えば、ダイエットに成功した経験がない人が、「2ヶ月で10kgやせる!」や「毎朝、仕事前にジムに通う」などの目標をたてたとします。

平均体重よりちょっと肥満体型の人に対して「2ヶ月で10kgやせる」という目標は、ダイエットの専門家でも苦労しなければ達成できない目標値です。

またプロは、現体重の5%以上の体重を1ヶ月以内に減量すると、リバウンドしやすいことを知っています。そのため、まずこのような無茶な計画はたてません。

目標体重を決めるときのコツは、その人の現体重に合わせて長期と短期の目標値を決める必要があります。

私の場合は、70kgの体重を減らすときに「1年間でどれくらい減量するか」という長期目標を決めました。

そして毎月の体重変動に応じて、リバウンドしにくいように「今月は何kgまで落とす」という短期目標を作っていました。なるべく確実に達成ができるように、現体重の2〜3%の体重を減量することを目標にしていました。

そのおかげで長期目標に目を向けて焦ることなく、いつも目の前の短期目標に集中してダイエットを進めることができます。

また短期目標は毎月計算して計画を見直すため、確実に落とせる体重目標(達成可能な目標値)を設定することができます。これは「私も達成できるんだ!」という小さな成功体験になり自信を持てるきっかけになりました。

達成しにくい大きな目標は、うまくいかなければストレスになります。

また運動習慣がない人が毎日ジムに通うことも、ストレスが大きいため続けることが困難です。

このことからも、自分の状況に応じて着実にこなせるステップ・バイ・ステップのダイエット計画を立てることで、ストレスを減らして結果的に大きな目標を達成することが可能になるのです。

正しいパブリックコミットメントを行って成功率を高める

パブリックコミットメントとは、他人に目標や計画を話してサボれない状況を作り、目標を達成するという心理的テクニックのことをいいます。

より多くの人に、パブリックコミットメントを宣言することで、有言実行せざるを得ない状況になっていきます。

ただこの方法はやり方を間違えると、まったく効果がないことがわかっています。

あなたの周りに「必ず夏までにやせる!」「もうお菓子は食べない!」と毎日言いながら、何年もやせる気配がない人はいないでしょうか?

このような人は、パブリックコミットメント(他人に自分の目標を話している)にも関わらず成功しません。それは目標を話すこと自体に満足しており、行動に移せないようになっていることが原因で起こります。

私も昔は、「今度こそやせる!」「ダイエットしなきゃ!」と他人に宣言しながら、行動面ではインスタント食品やジャンクフードばかりを食べていました。

パブリックコミットメントを成功させるには、より多くの人に目標や計画を話すだけでなく、実際に行動を見せることが重要になります。

私がダイエットに成功したときは、常に目標やダイエット計画を友人や職場の人に話していました。

昔は職場でお菓子をもらえば喜んで食べていました。しかしパブリックコミットメントを正しく理解してからは、「ダイエット中です」と言って一切食べないようにしています。

ランチもヘルシーなお弁当にしたり、付き合いで行く外食を控えてダンス教室に通ったりと、発言だけでなく行動面を示すことで、目標達成しやすい環境がどんどん出来上がります。

多くの人にダイエット宣言することでやせる

また「パブリックコミットメントは、多くの人に対して行うことで成功率が上がる」ということがわかっています。

例えば、結婚式を挙げるカップルは、挙げないカップルよりも離婚率が低いというデータがあります。またそのデータによると、結婚式の参加人数が多いほど離婚率が下がります。

多くの人に「私たちは結婚します!」と宣言した場合、その宣言を簡単になかったことにすることは嫌なので、どんな困難も乗り越えようとするからです。

このことからも「成し遂げたいことは多くの人に公言する方が、目標達成にコミットしやすい心理状態になる」ということがわかります。

私はそんなに友人が多いタイプではないため、身近にいる職場や友人だけでなくソーシャルネットワークを使って、より多くの人にダイエット宣言をしています。

定期的にダイエットに関する投稿をして「やせるために何を食べているか」「体重がどのように変動しているのか」など、具体的な数字や行動を示すようにしています。

体重の数値が増えていたり投稿が減ったりすれば、ダイエットを怠けていることがバレてしまいます。

そのため、簡単にはダイエットを止めることができません。

正しいパブリックコミットメントは信頼を得る

またこのような書き込みをすることは、正直言って恥ずかしかったです。「自己満足のようで嫌がられるかな?」と思っていました。身近な人の食事の誘いなどもダイエットを理由に断っていたので「人間関係に問題が出るかな?」と心配していました。

しかし実際には嫌われるどころか、目標を達成しやせたことで「有言実行ができる人」という認識を持ってもらうことができました。

今では友人や知人からやせるためのアドバイスを求められ、女性からは美容に関しての質問まで受けます。

私からすると「私はまだまだ目標達成の途中段階にいるから、有言実行できていない! もっと努力しなくては!」と思って、焦る気持ちがありました。

しかしパブリックコミットメントを多くの人にしたことで、周りからの評価を知ることができて「成果を出している人」と認識されていることに気付かされます。おかげで無駄に焦ることもなくなり、さらにダイエットに対するやる気が出るようになりました。

このようにパブリックコミットメントには、「自分がサボれない環境に身を置けるようになるだけでなく、成果が出れば評価される」というメリットがあるのです。

ポジティブ思考を味方にして、やる気を継続させるごほうびのやり方

先ほど述べたように、ポジティブ思考にはコツがあります。

簡単にいえば、過去の経験に基づいた期待はしていいが、都合の良い妄想になると行動ができなくなり悪影響になるということです。

そして何か新しいことにチャレンジするときに、必要以上に不安になることは行動力を低下させることがわかっています。

ダイエットが計画通りにいけば「いいことがある」と考えることは、一見「悪影響を及ぼす妄想では?」と考える人もいるかもしれません。しかし具体性があれば、ダイエットを成功させる思考になります。

私の場合、炭水化物やインスタント食品、お菓子などが大好きで、これをヘルシーな食材に置き換えることはとても大変な作業でした。しかし、置き換えダイエットが計画通りに進めばやせることは事実です。

例えば太っていたときの私は、お腹が空いたらコンビニエンスストアに立ち寄り、焼うどんやオムライス、そしてポテトチップスやチョコレートなどのお菓子を買って食べていました。

 

しかしダイエットを始めてからは、コンビニ弁当や市販のお菓子は買わずにすべて自炊にしました。

そのため休日には、スーパーマーケットに食材を買いに行って、「ダイエット用のお菓子や作り置きおかず」を手間や時間をかけて作りました。これはとても面倒な作業です。

なかなか体重が落ちない停滞期には、「こんなことを続けていて本当にやせるのだろうか?」「このダイエット方法は私に合っているのか?」と不安になることがありました。

そんなときには「今行っているダイエットを続けていれば、必ず結果が出て目標体重になれる」 「何かやり方に問題があるかもしない! 調べてみよう」とポジティブに考えることで、ダイエットを諦めずに続けることができました。

どうやってダイエットの不安に打ち勝つか?

私が不安に打ち勝ちポジティブに考えられるようになった要因は、多少失敗しても深刻になりすぎないように、スポーツやゲームをする感覚でダイエットを楽しむようにしたことです。

スポーツやゲームで勝つには、まず基本的なルールを知る必要があります。また、効果的なトレーニング法を学んだり、攻略本を読んで最新情報を知ったりすることで、具体的な対策を考えて実行することができます。

ダイエットにも同じように、基本となるルールがあります。

ダイエットの基本は、算数でいう引き算です。人間の身体は「総摂取カロリーが消費カロリーより少なくなること」でやせることができます。

そして効果的に結果を出すために、さまざまなダイエット法(スポーツでいうトレーニング法)があり、それをサポートする栄養学や心理学(ゲームでいう攻略法)があるのです。

またスポーツの試合やゲームで負けて、深刻に悩む人はあまりいません。

なぜなら、効果的なトレーニング法や攻略法さえ学び、練習を続ければ必ず成果が出るからです。

ダイエットも挑戦と失敗を繰り返しながら、成果を出していくものです。スポーツやゲーム感覚で、自分に合ったダイエットを楽しむことが続けるコツになります。

ではスポーツやゲームのように続けるには、どうすればいいかを説明します。

小さなごほうびは脳をやる気にさせる

スポーツやゲームをすると、わかりやすい報酬(ごほうび)が得られます。例えば、野球で得点が入ったときや、ゲームを完全攻略したときの「喜び=報酬(ごほうび)」になります。

要するに目標を達成するためには、ごほうびを設定すると成功しやすいということです。

人間を含む高等生物は、ごほうびを得るために「何度も繰り返しその行動を行う」という習性があります。神経科学の世界では、さまざまな研究から「哺乳類の脳は、ドーパミンという快楽物質で強化学習を行っている」という仮説を立てています。

強化学習とは、「ある一定の環境下で最適な方法を選び、報酬を得るための選択を学習すること」をいいます。

これを簡単に説明するならば、子供の頃の通学路をイメージすると分かりやすいです。

子供の頃に私は、いつも車が走っている一般の歩道を通学路として使っていました。しかしあるとき、近所の団地から校庭に入れる近道を見つけます。それからは一般の歩道ではなく、その近道を使って学校に通うようになります。

なぜなら近道を使うことで、「最も早く学校に着くという報酬を得ることができる」からです。私の脳は、無意識でドーパミンを放出して強化学習をしていたことになります。

このことからも「ダイエット計画にごほうびを設定して、意図的に脳内の強化学習を引き起こすこと」は効果的な方法といえます。

ダイエットをゲーム化して楽しむ

またこの強化学習を使うために、2010年頃から提唱されている「日常をゲーム化するゲーミフィケーション」を活用することは有効です。ゲーミフィケーションは心理学の分野ではメンタルトレーニングに使われたり、ビジネスの分野でも顧客獲得に活用されたりしている方法です。

ゲーミフィケーションは、人間の学習欲求や承認欲求、そして五感などの感覚や感情に働きかけ、ドーパミン(快楽物質)を司る脳神経を刺激して、物事に依存させるという要素があります。

例えばある有名なテレビゲームでは、いろんな場面がレベル別に設定されています。そして各レベルの最後には、必ずキャラクターはが高い場所に登りジャンプをして、旗を取って次のレベルに進みます。

そして毎回、レベルアップしたときに同じ効果音が流れ、これまで獲得したコインの数、達成にかかった時間などがわかりやすく表記されます。これらは視覚、聴覚、そして感情(達成感)などに働きかけドーパミン(脳内の快楽物質)が出ます。

これらの刺激は脳にとって、非常にわかりやすい報酬になります。この報酬を得るために、人間は依存的になり何時間もゲームを行ってしまうのです。

このような心理的作用は、ダイエット計画に活かせます。

私はダイエットを頑張って目標に近づくたびに、大好きな温泉に行くようにしたり、欲しかった洋服を買ったりしています。

ごほうびを設定すること自体も楽しい上、辛い運動や食事制限もごほうびを考えると頑張れるようになります。

ダイエットの記録は最高のごほうびになる

またごほうびは、お金をかけない簡単なことでも可能です。五感を刺激するような、感情が動くものであればなんでもいいからです。

例えば、「この運動が終わったら見たかったDVDを見る」「体重が減ったときには喜びの声をあげる」などでも効果があります。

中でも私が試した有効なごほうびとしては、視覚的に達成感を実感できる「さまざまなダイエットの記録」があります。

  • 体重変動が棒グラフで表記できるもの
  • スリーサイズの変化を記録して目標達成率がわかる表
  • 全身を写した写真(太っていたときから定期的に携帯で撮影しています)
  • ソーシャルネットワークを使ったダイエットレシピの投稿

体重変動やスリーサイズなどの数字は、具体的な進展状況を把握することに役立ちます。下記は私が利用しているスマートフォンアプリで、体型管理をしている表です。

このような進展状況の把握は、とてもわかりやすくてやる気につながります。

さらに記録していたダイエットの成果を見て「1年前は70kgもあったのに今では15kgも減ったんだな。自分はすごく結果を残している!」と自画自賛することも、脳を刺激するごほうびになります。

またソーシャルネットワークへの投稿は、友人や知人からの「いいね!」やコメントが承認欲求を満たしてくれます。

人間は承認されることでもやる気につながり、さらに目標達成に向けての行動力が上がるようになります。

このようにダイエットの記録は太っているときから地道にやっておくと、モチベーションを維持するツールになるのです。

まとめ

これまで述べたように、目標達成にはコツがいくつかあります。自分が行っている「目標達成への準備方法は間違っていないか」を見直してみることはとても重要です。

準備の段階で8割の人が誤ったやり方をしているため、1年後の目標達成率が10%以下になってしまうからです。

目標達成の成功と失敗のコツの違いはとても小さいです。しかし大きく結果を変えてしまいます。

1年後に成功する2割の人間になるためにも、「正しい目標達成の準備法」を学び実践していくことで、大きな成果を得ることができるようになるのです。