ダイエットをしている多くの女性は、生理(月経)前の過度な食欲に悩みます。普段ならコントロールできる食欲も、生理前だけはお菓子や炭水化物などをたくさん食べたくなるからです。

そしてほとんどの女性が、生理前に過食して体重増加してしまいダイエットを諦めます。しかしダイエットに成功する人は、生理前の過食に対し上手に向き合うことで体重を落としていくことができるのです。

私も生理による過食と体重増加に悩まされてきました。ただ私は、「生理と食欲に関する知識」を学ぶことで、体重が増えてもダイエットすることを諦めずに自己コントロールすることができるようになり、12kg以上体重を減らすことができました。

今回は、生理前の過食との向き合い方とその対処方法を紹介します。

生理前の食欲が過剰になる理由

多くの女性が生理前の食欲に悩まされて、うまくいっていたダイエットを諦めてしまいます。私も毎月起こるこの過食を止めることができずに、体重が増えてしまっては自己嫌悪に陥り、やせることを諦めてリバウンドを繰り返していました。

私は今までさまざまなダイエットに挑戦してきましたが、いつも1ヶ月ほどでやめてしまっていました。

その理由は、生理前の食欲や体重増加についての知識がなかったため、せっかく始めたダイエットが「うまくいっていない」と勘違いをしていたためです。

女性であれば生理前は必ずといっていいほど体重が1~3kgは増えます。それは、生理周期によってホルモンバランスが上下するからです。それでは、なぜこうした現象が起こるのでしょうか。

生理前に起こるPMSによる過食

まず体重が増える理由のひとつとして、PMS(月経前症候群)によって過食をしている可能性があります。

私の友人男性は「妻は1ヶ月の間に性格が2回変わる。生理前は本当に扱いづらい」とぼやいていました。その理由は、女性のホルモンバランスが生理周期に合わせて変動するためです。このように女性は、男性よりも心身ともに不安定な状態で日々生活しています。

一般的に健康な成人女性の場合、28~35日周期のサイクルで生理期間がやってきます。卵巣から分泌されるホルモンは約1ヶ月の期間内で大きく上下して、女性の食欲や気分、体調などが大きく変動します。

女性であれば、PMS(月経前症候群)という言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。これは生理前の2週間の間に起こる心と身体の変化のことを指します。例えば下記のような症状のことをいいます。

主なPMS(月経前症候群)の症状
  • 倦怠感、眠気
  • 頭痛、腰痛、腹痛
  • 身体のむくみ
  • 過度な食欲
  • ニキビ、肌荒れ
  • 便秘、胃もたれ
  • ぼーっとする、体温上昇
  • 急に悲しくなる、涙もろくなる
  • イライラ、不安感

このようなPMSの症状が起きることで、いつもは明るくて元気な女性が急に怒りっぽくなってしまったり、自制がきかずに異常な過食をしてしまったりします。

私もよくありますが、普段ならば気にしないような他人の言動を気にして、落ち込むことがあります。またいつもは食べたいと思わないのに、チョコレートケーキが無性に食べたくなったり、脂っこいポテトフライなどジャンクフードをたくさん食べたくなったりします。

下の写真は、昔の私がよく外食で食べていたジャンクフードの写真です。

そしてダイエット中にもかかわらず、食欲に負けてしまい過食をしては「私はダイエットが続けられないダメ人間だ」と自己嫌悪に陥ってしまっていました。

そしてそのストレスから、ダイエットに対するやる気をどんどん失っていました。そのたびに体重のリバウンドを繰り返して太っていきました。

しかし今は、PMSという症状の一部であることが理解できているため「PMSが起きているから過食をしてしまっているだけだ」と考えるようにしています。

そしてどのようにホルモンバランスが変わり、どんな症状が起きるのかを知ることで、多少体重が増えても自分を信じてダイエットを続けることができるようになりました。

生理周期によってホルモンバランスが上下する

生理周期中の身体は、大きく4つの時期に分かれます。その時期に応じて、女性の卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のバランスが変わっていきます。

生理期

(約3~5日間)

卵胞期

(約7日間)

排卵期

(約1~2日間)

黄体期

(約14日間)

卵胞/黄体ホルモンバランス ふたつとも増える 卵胞ホルモンが増える 卵胞ホルモンが急増 黄体ホルモンが増える
体調の変化 太りやすい やせやすい やせやすい  太りやすい

そして黄体ホルモンが多くなる生理前の時期(黄体期)は、PMSの症状が出てきて不安定な心身状態になります。そして多くの女性が過食を起こしやすくなります。

黄体ホルモンの影響で太る理由と症状

生理前の約2週間は、黄体ホルモンの影響により太りやすくなります。黄体ホルモンはインスリン(血糖値をコントロールするホルモン)の活動を弱めてしまうからです。生理前の身体はインスリンの活動が弱くなるため、さらに大量のインスリンを分泌します。

インスリンは糖質の摂取により上昇した血糖値を下げる役目を持っています。インスリンが大量に分泌されることで、身体は低血糖値の状態になり「さらに糖質が欲しい」と脳が判断するようになります。

生理前になると、チョコレートなどの甘いお菓子や炭水化物など糖質が多い食品を無性に食べたくなるのは、このインスリンの影響があるためです。

またインスリンは摂取したエネルギー(カロリー)を脂肪として蓄える性質があるため、生理前はダイエットをしていても体重が減ることがなく、逆に増えてしまうことさえあります。

そのため多くの女性が、ダイエットがうまくいっていないと勘違いをして、やせるために行っていた置き換えダイエットなどを中断してしまいます。

また黄体ホルモンの影響で、身体が水分を溜め込むため、むくみやすく胃腸の働きも弱まります。ちょっとしたことでイライラしやすくなり、人によっては衝動的な過食をしやすくなります。

私もこの時期はいつもより身体がぽっちゃりして、鏡で丸くなった顔や脚、お腹周りを見て落ち込むことがあります。実際に体重も1~3kg増えることがあります。

しかし今では「これは一過性のもので、生理後はまたやせやすくなる」と考えて、行っているダイエットを止めないようにしています。

下記の写真は、私の1ヶ月の体重変動表です。

このように生理前になると体重が増えますが、生理後は緩やかに体重が落ちていきます。そしてまた生理前になると少しずつ体重が増えます。

生理前に多少体重が増えたとしても、また必ずやせる時期がくることを理解していれば、生理前のストレスを減らすことができます。

そして体重が増えすぎないように注意しつつ、生理後のやせやすい時期にしっかりと体重を減らすように心がけることで、徐々にやせた美しい体型になっていくのです。

自分の生理周期を把握する方法

忙しい現代人女性は、自分の身体の状況を把握していないことが多くあります。

私も昔は、自分の生理がいつ来るかなど、あまり気にせずに生活していました。排卵期や黄体期も全く把握しておらず、「なんとなくイライラする、食欲が止まらない」と感じるだけで理由などよくわかっていませんでした。

そのため、ダイエットが続かない理由を自分の意志の弱さと思い込んで、やせることができない自分を責めてばかりいました。

しかし自分の生理周期を把握して、身体と心の変化に敏感になるようになってからは、対処方法も冷静に考えることができるようになりました。

現代ではスマートフォンにある「生理周期を記録するアプリケーション」などで、簡単に生理周期を把握することができます。下記は私が利用しているアプリケーションの写真です。

このようなツールを使ったり、カレンダーに生理周期をつけたりすることで、自分の現状を把握することができます。

自分の現状に不満を抱いてストレスを感じると、人は過食行動などを起こしやすくなります。生理前は無駄なストレスを感じないようにすることで、ダイエットを成功に導くことができます。

生理前のストレスと向き合い、やせ体質になる方法

生理前のストレスは、ダイエットに対するモチベーションを大きく下げてしまいます。

特に、日頃から美容に気をつけている女性ほど、無意識で自分の行動に厳しくなっていることが多いです。「やせてきれいになりたい」という思いが強い女性ほど、ちょっとした体重変動で一喜一憂してストレスをためてしまいます。

そして自暴自棄になり「どうせ生理前で太りやすい時期だし、私にはコントロールできない」と、どか食いに走ってしまうことがあります。この考え方は、より大きなストレスを招いてしまう原因になるという落とし穴があります。

生理前の食欲はコントロールできると考えよう

私も以前は「生理前の食欲はコントロール不能」という考えから、ジャンクフードや甘いものを貪るように食べていました。そして生理後にダイエットを始めようと思っても、どか食いするクセが抜けずに増えた体重を落とすことができなくなっていました。

その大きな原因は「私はダイエットすらまともにできないダメな人間だ」という罪悪感からくるストレスでした。

多くの女性が以前の私と同じように「生理前だから過食することは仕方がない」「生理前だから食欲をコントロールできない」と思い込んでいます。確かにコントロールすることは難しいと考えて、好きなように食べることで一瞬のストレスは減らすことができます。

しかし過食した事実よりも、生理前の過食や体重増加をネガティブに受け止めることによるストレスで、生理後のダイエットを上手に行えなくなることがあります。

せっかくやせやすい時期になっても「また最初からダイエットをやり直すのか」「生理前に過食しなければよかった」と悲しい気持ちになってしまいがちです。これではダイエットに対するやる気が続きません。

そこで発想の転換をしてみることで、ダイエットに対するやる気を継続させることができるようになります。

例えば私の場合、好きなものを食べたり過食したりすることも、「食欲をコントロールしている」と考えるようにしています。「生理前は好きなように食べてもいい時期」と決めることで、ストレスの原因となる罪悪感を減らすことができるのです。

私は普段からダイエットのために、低カロリーで高タンパクなプロテインチョコレートを手作りして食べるようにしています。下記はその写真です。

しかし生理前になると、どうしても板チョコレートを食べたくなることがあります。そのときは気にすることなく食べるようにしています。ただし、食べ過ぎないように気をつけています。少量であっても、本当に食べたいものを食べることで、「食べられない」というストレスを減らすことができるのです。

またいつもなら食べないようなラーメンや白米などの炭水化物も、生理前は思いっきり食べることがあります。実際、生理前に普段は食べないような「うどんと天ぷらの定食セット」を夕食におなかいっぱい食べたことがあります。

もちろんたくさん食べ過ぎれば、体重が大幅に増えてしまいます。そのため食べ過ぎた翌日は、フルーツやヨーグルトなど軽めの食事にするように心がけています。

このように生理前はストレスを感じさせないように食べたいものを好きなように食べる代わりに、体重の増加は1~3kgまでに収まるよう食べ過ぎないことがコツです。

生理前の不安定な期間は2週間ほどあります。この時期にやせないのは当たり前のことであり、生理後はやせやすい時期が必ずやってきます。その時期にしっかりと体重を落とせるような精神状態にしておくことがとても重要です。

また考え方だけでなく、太りにくくなる努力を怠らないことで無駄な暴飲暴食を避けることができます。

生理前は血糖値を安定させるように食事の順番を意識する

前述の通り、生理前はインスリンの量が多くなることで身体が脂肪を溜め込みやすくなったり、糖質(お菓子やご飯、麺類などの炭水化物)を異常なほど食べたくなったりします。

糖質を取りすぎるとさらにインスリンが大量に分泌され、また糖質が欲しくなるという悪循環がおきます。このように生理前は、過食に走りやすいホルモン状態になっています。

この悪循環を止めるために、生理前は「血糖値が安定するような食事法」を行うことが重要です。

例えば私は生理前に、糖質たっぷりの板チョコレートを食べたくなることがよくあります。

この場合、食後にチョコレートを食べるようにすることで血糖値の急上昇を避けることができます。空腹の状態で糖質を摂取すると血糖値が乱高下してしまい、さらに糖質を欲しくなるからです。

また食後であれば、チョコレートの量を抑えることができます。食事のときも、血糖値が上がらないように食べる順番を下記のようにしています。

食べる順番 食事の例
1. 野菜類 サラダ、酢の物、こんにゃくなど
2. タンパク質 肉、魚、豆腐、卵、乳製品など
3. 炭水化物 ご飯、パン、麺類、芋類、豆類など

このように、野菜類、タンパク質、炭水化物と糖質が少ないものから順番に食べることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。血糖値の乱高下を避けて安定させることで、生理前のどか食いを防ぐことができて体重が大幅に増えることがなくなります。

私は普段からこの方法を実践しています。しかし、日本食は味付けが濃いおかずも存在するため、「おかずと一緒にご飯も食べたい」と考えてしまい、この順番で食べることが難しいことがあります。

またカツ丼定食などご飯など炭水化物がメインの食事をする場合は、メインのカツ丼からガツガツと食べたくなることもあります。

そのような場合は、「三角食べ」という食べ方を意識して食事をします。三角食べとは、野菜類、タンパク質、炭水化物の順番に一口ずつ食べていき、また野菜から食べ始めるという方法です。

お味噌汁やサラダなどが付いているカツ丼定食の場合は、一口目はサラダ、次にお味噌汁、そしてメインのカツを食べてから最後にご飯を食べるようにします。この順番で一口ずつ三角形を描くように食べていきます。

バランスよく食べることで栄養が偏ることがなく、また血糖値の急上昇を抑えることができます。

生理前は意識して生活のリズムを整える

生理前は食生活だけでなく、生活のリズムを意識的に整えることが重要です。生活のリズムが乱れると精神的に不安定になり、どんなに過食を防ごうと努力をしても無駄になってしまうことがあります。

生理前は「いつもより心身ともに疲れやすく、無理なダイエットはできない」ということを知り、ハードワークは避け、充分な睡眠時間や気分転換をすることが大切です。

良質な睡眠をとり過食を防ぐ

現代女性は仕事、デート、子育てなど忙しく、睡眠時間が短くなりがちです。また寝る時間帯も深夜になってしまう人も多いでしょう。

人間は良質な睡眠時間を取ることができない場合、倦怠感を覚えて過食行動に走りやすくなります。また意思の力も弱くなり判断力が鈍くなることで、普段なら我慢できるようなことができなくなります。

私も忙しくて睡眠時間が充分に取れていないときは、いつも空腹感に悩まされます。特に睡眠不足な日は身体がだるく、頭もぼーっとすることが多くなるので、何かを食べることで気分転換をしようとしがちになります。

これが生理前になると、いつもの睡眠不足よりも2倍ほど身体が重く感じて辛くなります。そのため「少しでも元気になろう」と食欲旺盛になり食べ過ぎてしまいます。このような状況を避けるためにも、良質な睡眠は欠かせません。

良質の睡眠を取るためにはいくつかポイントがあります。それは、入眠してからすぐにぐっすり寝られるように行動することと、疲れているからといってダラダラと寝過ぎないことです。

まず、成長ホルモンがたくさん分泌される時間帯は入眠してから3時間になります。この時間帯に深い眠りにつくことで、疲労感やストレスを軽減することができます。

深い眠りを作り出すためには、寝る前に頭が冴えるような行動を避けて心身をリラックスさせることが大切です。

例えば、下記のような作業は交感神経(人が活動しているときの緊張状態にあるときに働く神経)が高まり、頭が冴えて眠りを浅くしてしまいます。

良質な睡眠を妨げる行動の例
  • パソコン、スマートフォン、テレビなど光が強いものを見る
  • 激しい運動をする
  • 高温のお風呂につかる
  • 高カロリーな食事
  • 蛍光灯など明るい照明をつけたまま寝る

寝る前2時間はこのような行動を避けて、副交感神経(リラックスしているときに働く神経)の活動が高まるような行動をとりましょう。

私の場合は、下記のような行動をとるようにしています。

良質な睡眠をとるために心がけている行動の例
  • 温めのお風呂に10分以上つかる
  • 低カロリーな食事(こんにゃくの炒めもの、野菜スープ)
  • 読書、好きな音楽やオーディオブックを聞く
  • ストレッチ運動をする
  • 明るい照明を避けてアロマランプの光だけにする
  • 翌日の準備(着る服や持っていくものの準備など)

私も以前はよく、映画を見ながら眠りについたり、パソコンやスマートフォンを見ながらベッドで眠くなるまでゴロゴロしたりしていました。しかし、なかなか寝付くまでに時間がかかることが多かったです。

今ではなるべく強い照明を避けるようにして、次の日に起きてからすぐに活動的な行動が取れるように準備することを心がけています。

また夕食は高カロリーにならないように、炭水化物などは避けるようにしています。これは夕食によく食べている「トマトの野菜スープ」の写真です。

これだけではお腹が空くので、チーズが入ったピザパイを少量食べることもあります。

昔は生理前になるとホールピザをどか食いするようなことがありましたが、今は少量でも満足できるようにコントロールしています。

人によってリラックスできる行動は異なります。ご自身に合った快適な入眠方法を見つけることで、睡眠の質を上げて生理前の疲労感やストレスを軽減させることができます。

生理前はストレスを上手に回避することでやせる

これまで述べたように、生理前2週間は黄体ホルモンの影響により、心身ともに不安定になります。そしてストレスを感じて過食をしやすくなります。

ダイエットを諦めてしまわないためにも、自分の生理周期を把握し、身体の変化に敏感になることが重要になります。「多少の体重増加も生理前のホルモンバランスによって起こっていることである」と理解できれば、対応策も冷静に考えることができます。

そして食生活や睡眠の質を改善することで、ストレスを軽減していくことができます。生理前の身体の変化に惑わされずにダイエットを続けることができれば、やせ体質にまた一歩近づくことができるのです。